◇お預かりさせて頂いて以降、引き続きトレーニングセール照準の調整による心身のリフレッシュを図りつつ、徐々に調整の方を進めさせて頂いております。

 

【この中間(~6/20)の主な調整メニュー】

角馬場での準備運動(長目の常歩、速歩、ハッキング~軽目キャンター)の後、坂路とダートコースを併用した、長目による普通キャンター調整(坂路;ハロン20~17秒程、ダートコース;ハロン22~20秒程)

※調教時、準備運動は部班調教。キャンター時は他の2才馬達との7~8頭程度、2列縦隊での集団調教主体。+週2回 トレッドミル調整(常歩・速歩~軽目キャンター 勾配3~5%)

 

【調教時の状態】

調整メニューにつきましては、引き続き、坂路とダートコースを併用した、長目乗り込みによる基礎体力強化を重点に課しておりますが、現状のメニューにも対応できており順調です。

*先月からの進境

先月からの騎乗開始当初には、移動元様でのトレーニングセール照準の、追い切り等を含めたハードな調整後から、テンションは高目で、カリカリと根を詰めた様子が窺えましたが、この中間も無理のないペースを長目に乗り込む事で、まだ多少の神経質な面は見せておりますが、テンション自体は徐々に落ち着いてきており、調教時の力みも抜けてきております。

馬体につきましても、先月のお預かり当初には、セール照準の仕上げで余裕がございませんでしたが、今月に入りましては、良化度は幾らかスローながら、テンションの落ち着きに伴い、全身の肉付きにも少しずつゆとりが出てきております。

*直近の課題・細かな注文

馬体が成長途上である分、全身の緩さ、特に腰から後肢にかけての緩さが目立っており、また背丈が勝った現状細手のシルエットからも、全体に非力感があります。騎乗時の操作性や体力面に問題はございませんから、当面は目先の調教強化よりも、現状程のメニューを乗り込んでの馬体増を促し、パフォーマンス全体のパワー・アップに繋げてまいりたいと思います。

 

【体調面・馬体各部位の状態】

体調面につきましては、飼葉食いを含め良好で、馬体各部位にも問題はございません。上記で触れております馬体につきましては、測尺では先月から体高、体重、胸囲いずれも増加が見られる点が好材料ですが、現状では成長が背丈に取られた細手の印象で、ボディコンディション(馬の適正な体の状態を維持するための、脂肪のつき具合指数化した馬体チェック)の観点からも、背肉や脾腹など、付きにくい箇所の肉付きに良化の余地を残しておりますから、今後も体重、胸囲など更なる“横への成長”に期待し、飼養管理面でも留意してまいります。

【当面の予定】

調整メニューにつきましては、今月一杯は現状の普通キャンター主体で経過を観察させて頂き、ご愛馬のテンションの落ち着き、および馬体の体重増などの良化如何で、来月より、坂路で3ハロン45秒程(15・15)の軽目の追い切りから、少しずつ速い調教も取り入れてまいりたいと思います。